英検2級の勉強時間は何時間?レベル別の目安と、現在地から逆算する計画の立て方
公開 2026.7.4 ・ 更新 2026.7.23
「英検2級、何時間勉強すれば受かりますか?」
これを調べると、40時間、100時間、170時間、250〜410時間、中には「18ヶ月」という答えまで出てきます。差は5倍以上。これでは、どれを信じて計画を立てればいいのか分かりません。
結論から言うと、この数字のバラつきそのものに理由があります。 「今のあなたがどこにいるか(現在地)」の前提が、情報源によって違うからです。
この記事では、なぜ勉強時間の目安がこんなにバラバラなのかを種明かしした上で、レベル別・1日あたりの時間別に換算した具体的な目安と、自分の現在地の正しい測り方、試験日から逆算した計画の立て方を説明します。読み終えたら、「自分は今からどれくらいの期間、1日どれくらいやればいいか」の見当がつくようになります。
結論:勉強時間はレベル別・1日の時間別で決まる
先に数字を出します。目安として使える時間は、現在地(今どのくらいのレベルか)によって、だいたい次のように変わります。
| 現在地(目安) | 必要な勉強時間の目安 |
|---|---|
| 英検準2級に合格している、または近いレベル | 約150〜200時間 |
| 英検3級レベル(中学英語はひと通り自信がある) | 約250〜300時間 |
| 基礎から(中学英語にも不安がある) | 約350時間〜(幅は個人差が大きい) |
この数字がどこから来たかは、次の章でそのまま示します(=根拠を隠さない)。まず押さえてほしいのは、「英検2級の勉強時間」という1つの答えは存在しないということです。「準2級レベルの人」と「基礎からの人」では、必要な時間が2倍以上違います。ネット上の数字がバラバラなのは、多くの記事が「どの現在地を前提にしているか」を書いていないからです。

なぜサイトによって数字が5倍以上違うのか
実際に調べると、次のような数字が出てきます(出典が明記されていないものが大半です)。
| 見かける数字 | 前提として多いパターン |
|---|---|
| 40〜60時間 | 準2級にすでに合格している人向け |
| 100時間前後 | 高校生・ある程度の基礎がある人向け |
| 170時間前後 | 準2級レベルからの目安 |
| 250〜410時間 | 3級レベル〜基礎からの目安(レベル別に幅を持たせた数字) |
| 18ヶ月 | 英検5級から2級まで、全くの初心者から積み上げた場合の期間 |
並べてみると分かる通り、数字そのものは矛盾していません。前提にしている「スタート地点」が違うだけです。 準2級から始める人の170時間と、ゼロから始める人の18ヶ月は、同じ物差しの違う場所を指しています。
だから、「英検2級の勉強時間は〇〇時間」という単一の答えを探すのをやめて、「自分の現在地」から逆算する方に頭を切り替えるのが、一番早い近道です。
目安の根拠(出典つき)
上の表の数字は、次の2つを組み合わせて算出しています。
- 英検の級とCEFR(外国語学習の国際的な到達度の物差し)の対応関係:英検2級は「CEFR B1」、準2級は「CEFR A2」、3級は「CEFR A1」に相当するとされています(旺文社「英語の友」)。
- CEFRの各レベルに到達するための学習時間の目安(Guided Learning Hours):ケンブリッジ英語検定機関(Cambridge English)が示す学習時間ガイドラインでは、ゼロからの累計で、A1到達に約90〜100時間、A2到達に約180〜200時間、B1到達に約350〜400時間が目安とされています。
このガイドラインは英検専用の統計ではなく、英語力全般を対象にした国際的な目安です。ただし「英検2級=B1」という対応が分かっている以上、逆算に使えます。
- 3級(A1相当・約90〜100時間分)から2級(B1相当・約350〜400時間分)へ:差分は約250〜300時間
- 準2級(A2相当・約180〜200時間分)から2級(B1相当)へ:差分は約150〜200時間
- 完全な基礎(中学英語も怪しい状態)から2級へ:約350時間〜(A1未満からのスタートは個人差が非常に大きく、上振れしやすい)
冒頭の表の数字は、ここから来ています。ちなみに「準2級から約170時間」という数字(塾の情報でよく見かける)は、この計算の150〜200時間の範囲にちょうど収まります。バラバラに見えた数字が、現在地で切り分けると、実はそこまで矛盾していないことが分かります。
注意点も正直に書きます。 この目安は「英語力全般の到達レベル」の話であり、英検2級特有の出題形式(要約・意見論述・二次面接など)への慣れは含んでいません。形式に慣れるだけで一気に点が動くこともあるので、下の「時間数だけでは受からない」の章もあわせて読んでください。
レベル別×1日の勉強時間で見る、期間の目安
上の「必要な時間」を、実際に使える1日の時間で割ると、期間が見えてきます。部活のある高校生の平日は30分〜1時間が現実的なライン、社会人は仕事後の1時間が目安になることが多いはずです。
| 現在地 | 目安時間 | 1日30分 | 1日1時間 | 1日2時間 |
|---|---|---|---|---|
| 準2級レベル | 約150〜200時間 | 約10〜13ヶ月 | 約5〜7ヶ月 | 約2.5〜3.5ヶ月 |
| 3級レベル | 約250〜300時間 | 約16〜20ヶ月 | 約8〜10ヶ月 | 約4〜5ヶ月 |
| 基礎から | 約350時間〜 | 約23ヶ月〜 | 約11〜12ヶ月〜 | 約6ヶ月〜 |
※ 週7日・毎日続けた場合の単純計算(時間÷週あたり時間÷4.3週)。実際は「平日30分+休日2時間」のように混ぜて使う人がほとんどなので、下の「高校生の現実的な使い方」もあわせて確認してください。

高校生の現実的な使い方(部活がある平日)
「1日2時間」を前提にした記事が多いですが、部活のある高校生にとって平日2時間は現実的ではないことが多いはずです。現実的なペースの組み方は次の通りです。
- 平日:部活後や寝る前の30分〜1時間。単語・熟語・要約や意見論述の型の練習など、短時間で区切れるものを割り当てる
- 休日:1〜2時間。本番形式の練習(時間を計って解く)や、まとまった読解・リスニングをここに寄せる
- 平日30分×5日+休日2時間×2日=週6.5時間なら、上の表の「1日1時間」(週7時間)にほぼ近いペースになります
毎日均等でなくてよいので、「週の合計時間」で自分のペースを上の表と照らし合わせてください。
自分の”現在地”を測る方法(ここが一番大事)
上の表を使うには、まず自分が「準2級レベル」「3級レベル」「基礎から」のどれに近いかを知る必要があります。ここを誤ると、計画全体がずれます。
一番正直な物差し:級の合格実績、または初見×本番形式の得点
- 英検準2級に合格している(または最近CSEで準2級の合格ラインを超えたことがある) → 準2級レベル(150〜200時間)
- 英検3級には合格しているが、準2級は未受験・不合格 → 3級レベル(250〜300時間)
- 英検3級も受けたことがない、または中学英語にも自信がない → 基礎から(350時間〜)
まだ英検を受けたことがない、または前回からブランクがある場合は、一度も見たことがない問題を、本番と同じ制限時間で解いてみるのが一番の近道です。時間を計って解き、正答率やCSE推定を出せば、上のどのレベルに近いかが具体的に分かります。前回2級以下を受けたことがある人は、そのときの成績表(CSEスコア)が一番正確な現在地です。
ただし上の3分類は、あくまで自己申告です。「準2級に合格している」と言っても、ぎりぎりで通った人と余裕で通った人では、2級までの距離がまったく違います。そこで、自己申告のかわりに単語を実際に解いて測る無料の診断を用意しました。
英検2級合格まで、あと何時間勉強が必要?(無料診断) 20問・約2分・登録不要。うち15問は英検2級の単語・熟語を「出る順」に並べたものから実際に出題するので、自己申告ではなく実際に取れている範囲から逆算します。どこで止まっているか(7タイプ)と、その時間を単語・読解・リスニング・英作文にどう分けるかまで出ます。
なお、この診断が出すのも目安です。次に書くとおり、秒単位の精密な計算は誰にもできません。
「あと何時間で受かるか」を秒単位では計算できない、という正直な話
ここまで数字を出しておいて言うのも変ですが、正直に書きます。「CSEスコアの差が〇〇点だから、あと〇〇時間」という精密な計算は、誰にもできません。 英検のCSEスコアは素点をそのまま反映するのではなく、統計的な処理(IRT)で算出されており、単純な比例関係にないためです。「〇〇時間で必ず受かる」と言い切る情報を見かけたら、その精度をまず疑ってください。
できるのは、方向を確認することです。本番形式の得点を月1回など定期的に測り、前回より合格ライン(1,520点)との差が縮まっているかを見る。縮まっていれば今のペースと方法で合っています。縮まっていなければ、時間を増やすより先に「使い道」(次の章)を見直すほうが効果的なことが多いです。
時間の使い道:配点から見た優先順位(概要)
同じ時間を使うなら、どこから手をつけるかで伸び方が変わります。配点構造から見た優先順位は次の通りです(詳しいやり方は技能別に別記事へ)。
- ライティング(要約+意見論述、合わせて32点満点) — 最優先。650点が2本の答案だけで決まる(リーディングは31問、リスニングは30問に分散)ぶん、型を身につけるだけで点が動きやすい技能です。しかも2024年のリニューアルで要約問題が新設され、多くの受験者が対策の型をまだ持っていません
- 大問1の熟語(句動詞中心) — リーディング大問1(17問)のうち熟語問題は約7問、全体の4割を占めます
- リスニング — 2級は放送が全問1回のみ。慣れが必要なので、毎日少しずつ積み上げるのが効率的です
- 読解(大問2・3) — 語彙と句動詞が積み上がった後半に、時間配分を意識しながら集中するのが無理のない順序です
技能ごとの具体的なやり方(要約の3文テンプレート、意見論述の4段落構成、句動詞の覚え方、リスニングの先読みなど)は、下記の記事に詳しくまとめています。
→ 詳しくは英検2級を独学で合格するための勉強法・完全ガイド
いつから始めるべきか:試験日から逆算する
2026年度の従来型試験は、年3回あります。
| 回 | 一次試験 | 二次試験 |
|---|---|---|
| 第1回 | 5月31日(日) | 7月5日(日)/7月12日(日) |
| 第2回 | 10月4日(日) | 11月8日(日)/11月15日(日) |
| 第3回 | 1月24日(日) | 2月28日(日)/3月7日(日) |
やり方はシンプルです。目標の試験日から逆算して、上の「期間の目安」表を当てはめるだけです。
例えば、夏休み(7〜8月)から始めて10月4日の第2回を目指す場合、準備期間はおよそ2〜3ヶ月。上の換算表では「準2級レベル・1日2時間」がその期間にちょうど収まります。夏休み中は部活が落ち着く生徒も多く、まとまった時間が取りやすい時期なので、「準2級レベルから2級を狙う」人にとっては第2回に向けた開始時期として合理的です。3級レベルや基礎からの場合は、第2回では時間が足りない可能性が高く、次の第3回(1月24日)や翌年度の第1回を視野に入れるほうが無理がありません。
親として、何ヶ月前から始めさせるべきか
保護者からもよく聞かれる質問です。答え方は同じで、「今の子どものレベル」から逆算することに尽きます。
- 子どもがすでに準2級に合格している、または近いレベルなら、4〜6ヶ月前から始めれば、平日30分〜1時間のペースでも十分間に合います
- 3級レベル、または初めて2級に挑戦するなら、半年〜1年前から余裕を持って始めるほうが、途中で焦らずに済みます
- 大学入試で英検2級を利用したい場合は、大学ごとに利用できる回や有効期限が異なるため、志望校の要項を先に確認したうえで、逆算の起点となる「使いたい試験日」を決めてください。なお、逆算の終点は試験日ではなく「合格が確定する日」です(公式日程で”合格が確定する日”までの日数を実測した記事=一次試験から約6〜7週間かかるため、特に高3は出願に間に合うかの判断がここで変わります)
親にできることは、英語を教えることではなく、逆算の起点(現在地と目標日)を子どもと一緒に確認し、道具(何をどれだけやるかが決まる仕組み)を渡すことです。
間に合わないと分かったら:受験日をずらすという選択肢
計画を立ててみて「次の回には間に合わなそうだ」と分かることもあります。その場合、無理に詰め込むより、受験日そのものをずらすのが現実的な選択です。
英検には、従来型の年3回に加えて、S-CBT(コンピューターで受験する方式)があり、同じ級を年に12回受験できます(本会場で申し込む場合)。1回にこだわらず、力がついたタイミングに合わせて受験日を選べる、という前提で計画を立て直すと、無理のないペースに戻せます。
「時間数だけでは受からない」という種明かし
ここまで時間の話をしてきましたが、正直に言うと、同じ時間数でも、使い方次第で結果は大きく変わります。 時間はあくまで「目安」であって「保証」ではありません。差がつくポイントは主に3つです。
- 本番形式で解いているか——同じ問題を3回解いて正答率が上がっても、それは「その問題を覚えた」だけです。初見の問題を時間を計って解く練習を混ぜないと、本番での実力は測れません
- ライティングは直してもらっているか——要約・意見論述は、書きっぱなしでは上達しにくい技能です。書いた答案の「何が悪いか」を指摘してもらう工程があるかどうかで、同じ練習時間でも伸び方が変わります
- 単語は忘れたころにもう一度出会っているか——1回で覚えて終わりにすると、本番までに忘れます。同じ時間をかけるなら、繰り返し出会うタイミングを作れる勉強法のほうが効率的です
「時間をかけたのに伸びない」と感じたら、時間を増やす前に、この3つのどれかが欠けていないかを確認してみてください。
まとめ
- 「英検2級の勉強時間」に単一の正解はない。ネット上の数字がバラバラなのは、前提にしている現在地が違うから
- 現在地別の目安:準2級レベルから約150〜200時間、3級レベルから約250〜300時間、基礎からは約350時間〜(根拠=英検の級とCEFRの対応+国際的な学習時間ガイドライン)
- 現在地は「級の合格実績」か「初見×本番形式の得点」で測る。こなした問題量では測れない
- 試験日から逆算する。夏休みから始めるなら10月の第2回が現実的な目標。間に合わなければ受験日をずらす選択肢もある
- 時間数だけでは受からない。本番形式で測る・添削を受ける・繰り返し出会う、の3つが伸び方を左右する
英検2級の勉強時間は、「頑張った時間の長さ」ではなく、「現在地から逆算した、正しい使い方の時間」です。今日、自分の現在地を確認するところから始めてください。
よくある質問
- Q1ヶ月で英検2級に合格できますか?
- A現在地によります。すでに準2級レベルに近く、1日5〜6時間以上を確保できるなら1ヶ月に圧縮できる可能性はありますが、高校生が学校と両立しながら続けるのは現実的でないことが多く、基礎からの場合はほぼ間に合いません。1ヶ月しかない場合は、配点効率の高いライティングの型を先に固めるのが最も可能性の高い使い方です。
- Q社会人ですが、平日忙しくても合格できますか?
- Aできます。平日30分〜1時間、休日にまとめて2〜3時間というペースで、半年〜1年程度の計画が現実的です。S-CBTを使えば忙しい時期を避けて受験回を選べます。
- Q部活があって平日30分しか取れません。それでも間に合いますか?
- A間に合います。ただし期間は長めに見ておく必要があります。休日にまとめて2時間程度取れる日を作れれば期間を短縮できます。平日は単語・熟語・型の練習に絞り、休日に本番形式の練習をまとめるのが効率的です。
- Q勉強時間を増やしているのに、伸びている実感がありません。なぜですか?
- A時間数と実力は必ずしも比例しません。「本番形式で測っているか」「ライティングは添削を受けているか」「単語は繰り返し出会っているか」の3点を見直してください。それでも不安が消えない場合は、現在地の測り方そのものを見直す必要があるかもしれません。
- Q塾に通えば、勉強時間を短縮できますか?
- A塾自体が時間を短縮してくれるわけではありませんが、「何をやるか」で迷う時間が減る分、同じ時間でも効率が上がることはあります。一人で計画を立てるのが難しい、または続けられない場合は、塾の強制力が効くこともあります。