英検2級 要約問題の書き方|3文テンプレートで45〜55語にまとめる完全ガイド
公開 2026.5.31 ・ 更新 2026.6.11
2024年のリニューアルで、英検2級のライティングに要約問題が加わりました。「何を書けばいいのか分からない」「短くしようとすると、かえって手が止まる」——そう感じているのは、あなただけではありません。学校でも要約の指導はまだ手探りです。
でも、安心してください。英検2級の要約は、3文のテンプレートに当てはめるだけで確実に書ききれます。この記事を読み終えるころには、手順・言い換えのコツ・語数の数え方まで分かって、すぐに1問書けるようになります。例文はすべてオリジナルで用意しました。
結論:英検2級の要約は「3文」で書ききる
先に答えを言います。英検2級の要約パッセージは、ほぼ100%が3段落構成です。だから、各段落を1文に圧縮して3文にすると、ちょうど45〜55語に収まります。
| 文 | 役割 | 書き出しの型 |
|---|---|---|
| 第1文 | 話題の導入 | トピックを直接書く(例:Some students take online classes … / 〇〇 has become popular.) |
| 第2文 | 良い面(利点) | This has benefits, such as A and B. |
| 第3文 | 悪い面(欠点) | However, 〜 |
この3つの「器」に、各段落のいちばん大事な情報を1つずつ入れる。たったこれだけです。

★ 大事なのは、本文の内容(良い面・悪い面)を中立にそのまま言い換えること。英検協会・旺文社の模範解答は、どれも「According to the passage」や「Some people argue that(賛成派は主張する)」のような決まり文句を使っていません。トピックから直接書き、良い面を such as で、悪い面を However で続けます。
英検2級の要約問題とは(出題形式と配点)
まず、ルールを正確に押さえましょう。
- 約150語の英文パッセージを読み、45〜55語にまとめる
- 配点は16点。意見論述(16点)と合わせて、ライティングは32点満点
- パッセージの構成はほぼ「導入 → 良い面(利点) → 悪い面(欠点)」の3段落
- 解答の目安時間は約15分
ここで知っておいてほしいのが、ライティングは伸ばしやすいということ。素点の満点が32点と小さいぶん1点1点の重みが大きく、型を身につけるだけで点が動きやすい技能です。要約はそのライティングの半分。つまり、要約を捨てるのは合格を捨てるのとほぼ同じです。逆に言えば、要約は型を覚えるだけで一気に点が伸びる、いちばんコスパのいい領域でもあります。
なぜ要約は難しく感じるのか
つまずく理由は、はっきり3つです。
- 要約を習ったことがない — 学校で要約の書き方を体系的に教わる機会はほとんどありません
- 語数の感覚がない — 「45〜55語」がどれくらいか分からず、足りない/超えるを繰り返す
- 言い換え方を知らない — 原文のコピーは減点。でも、どう言い換えればいいか分からない
裏を返せば、この3つを型で解決すれば、要約は怖くなくなります。順番に潰していきましょう。
【核心】3文テンプレートの作り方
もう一度、3文の役割を確認します。パッセージの3段落と、きれいに対応します。
- 第1文(導入):このパッセージが「何について」書かれているかを1文で。トピックを直接書きます。
- 第2文(良い面・利点):第2段落の要点を1つ。「何が良いのか」を内容のまま、
This has benefits, such as 〜の形で書きます。 - 第3文(悪い面・欠点):第3段落の要点を1つ。「何が問題なのか」を
However,でつないで内容のまま書きます。
ポイントは、各段落から「幹」を1つだけ取り出すこと。具体例や数字、固有名詞は「枝葉」なので、要約には入れません。要約とは、枝葉を落として幹だけを残す作業です。
そのまま使える表現(要約のツールボックス)
要約で使う表現は、ほぼ決まっています。下の表現を覚えておけば、毎回同じ書き出しで安定して書けます。
第1文:話題の導入(トピックを直接書く)
- Some 〜 do / have …(例:Some students take online classes instead of going to school.)
- 〇〇 has become popular.(〇〇が広まっている)
- More 〇〇 have begun to …(より多くの〇〇が〜し始めている)
第2文:良い面(利点)を内容のまま述べる
- This has benefits, such as 〜(これには〜という良い点がある)
- By doing so, they can 〜(そうすることで〜できる)
- It helps them 〜(それは〜の助けになる)
第3文:悪い面(欠点)を However で続ける
- However, 〜(しかし、〜)
- Also, 〜(さらに〜=2つ目の欠点)
情報を足したいとき(つなぎ言葉)
- such as / and / In addition / Also
※ 使わない:According to the passage / Some people argue that / Supporters argue that(=意見・ディベートの型。要約は本文の内容を中立に言い直す問題なので、これらを当てると内容がズレて減点される)
こうした However / Also / In addition のような「つなぎ言葉(ディスコースマーカー)」は、採点の「構成」で評価される部分です。意識して使いましょう。
要約を書く5つのステップ
本番では、次の順番で手を動かすと安定します。
ステップ1:3段落の「役割」を見抜く
パッセージを読みながら、各段落が「導入 / 利点(良い面)/ 欠点(悪い面)」のどれかを判定します。2級はほぼこの順番なので、慣れれば一瞬です。
ステップ2:各段落の「要点」を1つだけメモする
段落ごとに「いちばん言いたいこと」を、日本語でいいので1つだけメモします。細かい具体例は捨てます。
ステップ3:言い換えながら3文に組み立てる
メモを、ツールボックスの表現を使って英語の3文にします。このとき原文の語句をそのまま使わないのがコツ(次の章で詳しく説明します)。
ステップ4:語数を数えて調整する
45語未満なら情報を1つ足す、55語超なら具体例や重複を削る。語数チェックは必ず最後にやります。
ステップ5:見直す
「自分の意見が混ざっていないか」「原文のコピーが残っていないか」「3段落を均等に拾えているか」を確認します。
最大の壁「言い換え(パラフレーズ)」のコツ
要約で多くの人がつまずくのが、この言い換えです。原文をそのまま写すと減点。でも、やり方さえ知れば難しくありません。主な手は4つです。
1. 品詞を変える
- 原文:They can manage their money. → 要約:managing money(動詞 → 動名詞)
- 原文:a sense of responsibility → 要約:being responsible(名詞句 → 動名詞)
2. 同義語に置き換える
- students → young people / teenagers
- jobs → work
- buy → purchase
- important → essential
3. 文の形を変える
- 能動と受動を入れ替える:Schools allow students to work. → Students are allowed to work.
- 主語を変える:Working teaches skills. → Students can learn skills by working.
4. 具体例をまとめて抽象化する
- 原文:soccer, baseball, and tennis → 要約:sports
- 原文:tired in class and lower grades → 要約:problems with their studies
逆に、数字・人名・地名などの固有の具体は、要約に入れません。それは「幹」ではなく「枝葉」だからです。言い換えと抽象化、この2つができれば、コピー減点はまず起きません。
語数の数え方と、過不足の直し方
「45〜55語」と言われても、数え方で迷う人が多いところです。基本ルールはこうです。
- ハイフンでつながった語(part-time など)は 1語
- 数字(2024 など)も 1語(ただし要約に数字を入れることはほぼありません)
- 短縮形(don’t など)は 1語
そして調整のしかた。
- 45語に足りないとき:各文に「つなぎ言葉」や「軽い補足」を足す。例:
Also, they can ...を一言加える。 - 55語を超えたとき:具体例・繰り返し・不要な形容詞を削る。
such as ...の例示は真っ先に削ってよい部分です。
慣れるまでは、書いたあとに必ず指で数える習慣をつけましょう。本番では、この語数調整に時間を取られないことが大切です。
15分の時間配分
要約にかけられるのは約15分。おすすめの配分はこうです。
- 読む:3〜4分 — 各段落の役割を見抜きながら読む
- 要点メモ:2分 — 段落ごとに要点を1つ
- 3文を書く:6〜7分 — ツールボックスの型で組み立てる
- 語数チェック+見直し:2分 — 45〜55語、意見の混入、コピーの確認

「読みながら役割を判定する」ことに慣れておくと、ここが一気に速くなります。
減点される4つのNG(ここだけは避ける)
要約は「やってはいけないこと」がはっきりしています。これを避けるだけで点が安定します。
- 原文のコピペ — そのまま写すと大幅減点。必ず言い換える
- 自分の意見を入れる —
I thinkは要約ではNG。要約は事実のまとめ - 語数の不足・超過 — 45語未満、55語超は減点
- 情報のかたより — 1段落だけ詳しく書いて、他を省略しない。3段落を均等に
このうち1と2は、自分では気づきにくく、しかも最も大きく減点される項目です。やりがちな失敗の実例と直し方は、別記事「英検2級の要約で0点になる人の3つのNG」で詳しく解説しています。
実例で完全再現:150語を50語にまとめる
ここからが本番です。オリジナルの練習用パッセージを2つ、ステップどおりに要約してみます。流れを真似すれば、どんなテーマでも同じように書けます。
やることは1つだけ——3つの段落を、それぞれ1文に圧縮する。この対応関係を頭に置いて例題を読んでください。

例題1:学校の制服
Many schools in Japan ask their students to wear uniforms, although some schools have recently begun letting young people pick their own outfits.
Uniforms bring several good points. Students do not need to spend time each morning choosing what to put on, so they can get ready for school faster. Uniforms also make economic gaps between families less visible, which helps students feel more equal to one another.
On the other hand, uniforms have weak points too. Young people cannot show their own character through what they wear, and buying these clothes is often costly for families, especially because children keep growing and need larger sizes.
ステップ1・2(役割と要点):
- 第1段落=導入:制服を求める学校が多い(私服を選べる学校もある)
- 第2段落=利点:朝の時間を節約・家庭の経済差が目立ちにくい
- 第3段落=欠点:自己表現できない・値段が高い
3文の型に当てはめた要約(48語):
Japanese schools usually require uniforms, though some now let students dress freely. This has benefits, such as saving time in the morning and reducing the gap between rich and poor households. However, uniforms may stop young people from showing their personality, and they can be expensive for parents.
spend time each morning を saving time in the morning、economic gaps between families を the gap between rich and poor households と、原文をそのまま使わずに言い換えている点に注目してください。トピックから直接書き、According to the passage や Some people support them のような型は使っていません。
例題2:大学生のオンライン授業
In recent years, many universities have begun offering their courses online instead of in a traditional classroom, and the number of students choosing this style keeps rising.
Online courses bring clear advantages. Learners can study from their own homes, which cuts the time and money spent on travelling. They can also replay recorded lessons whenever they like, and this makes hard topics easier to understand.
However, this way of learning also creates problems. Students get fewer opportunities to speak directly with their teachers and classmates. Sitting alone at home for long hours can also cause some learners to lose their motivation.
ステップ1・2(役割と要点):
- 第1段落=導入:オンライン授業が増えている
- 第2段落=利点:自宅で学べる・通学の時間と費用を節約・復習できる
- 第3段落=欠点:直接の交流が減る・やる気が下がる
3文の型に当てはめた要約(46語):
Many universities now teach courses online rather than in a classroom. This has benefits, such as letting learners study at home, cut travel costs, and replay lessons freely. However, online study may reduce chances to speak with teachers and classmates, and some students lose their motivation.
トピックから直接書き、良い面を This has benefits, such as 〜、悪い面を However, で続けています。これが公式の模範解答と同じ形です。
提出前の自己採点チェックリスト
書き終えたら、提出前に次の5点を確認してください。これは実際の採点観点(内容・構成・語彙・文法)に対応しています。
- 語数は45〜55語に収まっているか
- 3段落の要点を均等に拾えているか(導入・利点・欠点)
- 自分の意見(I think など)が混ざっていないか
- 原文のコピーが残っていないか(言い換えできているか)
- However / Also などのつなぎ言葉で論理がつながっているか
このチェックを毎回やるだけで、点数のブレが大きく減ります。
要約が伸びる練習のしかた
最後に、いちばん大事なこと。要約は、**「書く → 添削される → 直す」**を繰り返さないと伸びません。解答例を眺めるだけでは、本番で自分の手は動きません。
おすすめは、次の3段階で負荷を上げていく方法です。
- 構造を見抜く練習 — 各段落が導入/利点/欠点のどれかを判定する
- メモから書く練習 — 要点をメモして、3文に圧縮する
- 閉じて書く練習 — パッセージを見ずに、メモだけで45〜55語にまとめる
そして仕上げは、必ず誰か(または何か)に添削してもらうこと。原文コピーや意見の混入は、自分ではいちばん気づきにくいからです。
要約は、正しい型で練習すれば、必ず書けるようになります。今日、まず1問。例題1の制服のテーマで、自分の手で50語を書くところから始めてみてください。
よくある質問
- 英検2級の要約は何語で書きますか?
- 45〜55語です。2025年度から語数の指定が厳しくなり、45語未満・55語超は減点の対象になります。150語前後のパッセージを、3文・45〜55語にまとめます。
- 要約に自分の意見を書いてもいいですか?
- いけません。要約は「文章に書かれている内容」だけをまとめるもので、I think などの自分の意見を入れると大幅に減点されます。良い面・悪い面は、文章に書かれている内容として中立にまとめます。
- 原文の文をそのまま使うとダメですか?
- そのまま写す(コピー)と大幅減点です。原文の語句は、品詞を変える・同義語に置き換える・文の形を変える、などで必ず自分の言葉に言い換えます。これを「パラフレーズ」と呼びます。
- 要約にかける時間の目安は?
- 一次試験の筆記85分のうち、要約は約15分が目安です。読む3〜4分・要点メモ2分・3文を書く6〜7分・語数チェックと見直し2分、という配分が安定します。
- 3文テンプレートは丸暗記でいいですか?
- 書き出しの形(This has benefits, such as ... / However, ... など)は覚えて構いません。中身は毎回パッセージの要点に入れ替えます。型は「器」、中身は「その回の要点」です。なお「According to the passage」「Some people argue that」のような決まり文句は、公式の模範解答では使われていないので避けます。